おばさんとマリオゴルフ。
みなさんは人生で一番初めに買ってもらったゲームを覚えているだろうか。
僕は結構鮮明に覚えている。
まぁ、上の画像で出てるから「だろうね。」って感じだよね。
たしか幼稚園の年長のときに父親に買ってもらった。おじが何かゴルフのゲームを持っていて、それを見ていたら自分も欲しくなったのだ。
そしてなんと24歳の現在もこのゲームボーイカラー版のマリオゴルフをときどきプレイしている。もちろん全てのコースを熟知している。
このマリオゴルフは主人公を育成していくスタイルのゲームである。
↑の画像のマリオ以外の4人のキャラクターから自分を選び、練習を重ねてさまざまな強敵と戦うのだ。
最終戦ではマリオ、ルイージ、ピーチなどのおなじみのキャラクターたちとのツアーに挑める。まぁ、僕はもう軽く3桁はフルボッコにしている。
僕の使っている画像右上の主人公、えいじは12歳である。
初めはドライバーで200ヤードしか飛ばなかったのが、5歳から20年かけて710ヤード飛ぶようになった。
ゲーム内では歳をとらないのでえいじは12歳で、710ヤード飛ばせる。
実際にこんなやついたらゴルフはクソつまらないだろう。
どんな大会でもたった12歳の僕が優勝する。
いつも40打程度で18ホールまわるので2位に絶対に15打は差がつく。
えいじは『プレーオフ』など知らずに死んでいく。
本気出すとPar5のホールのティーショットでグリーンを超えてOBに出てしまうというアラレちゃんみたいな性能をしている。
全てのホールがホールインワン狙いだ。
3打かかるホールなどほとんどない。
400ヤードあたりで止めとけば良かった。モンスター過ぎて使いづらい。
いつも1打目からアイアンである。僕のドライバーはもう錆びてるだろう。
優しく握手しようとしただけなのに相手の手を握り潰してしまう。
ゲーム内の僕は心の優しいバケモノになってしまった。
ボクハタダミンナトナカヨクシタイダケナノニ・・・
※Par5.…5打で穴に入れるのパーになるホール
※ティーショット….ホールの第一打目
今回も前置きが長くなってしまった。
その日は父方の親せきが家に集まっていた。
僕はまだ5.6歳だったと思う。
応接間でほろ酔いのおじさん達が楽しそうにしゃべっている。
幼児の僕は必然的にとてもヒマなので隅っこで買ってもらったマリオゴルフをしていた。
僕には歳の近い親せきがひとりもいないのだ。
すると見かねた名古屋に住んでるおばさんが僕をかまいに来てくれた。
おばさんは僕の祖父の妹さんなので大叔母さんなのだが、僕はそう呼んでいた。
「えいじくんー、何のゲームしてるのー?」
「マリオゴルフ!」
「そうなんだ!おばさんにもちょっと見せてみなさい!」
僕は最初のボスキャラである「パッツ」というキャラクターとサシの18ホールで対決していた。
その様子をホロ酔いのおばさんは笑顔で眺めている。優しい。
最近はウチの冷蔵庫の消費期限ギリギリのものを
「これ、もうちょっとでダメになっちゃうじゃない!食べちゃいましょ。」
ってかっぱらっていくクレイジーなところもあるけども。
でも気にかけてくれて、色々とゲームについて質問をしてくれる優しいおばさんである。
敵キャラのパッツが第8ホールあたりでダブルボギーを出した。
それを見たおばさんは
「あー、ダメじゃないの。パッツー。
そんなパンツー...みたいな感じじゃえいじ君に勝てないよねぇ!
もっとパンチィって感じでこないと!」
ちょっと何言ってるか分からないけど優しいおばさんだ。
幼児の僕もアッパラパーなので10%も理解出来てないのにまっすぐ、
「うん!そうだねー!」
って返した。ホロ酔いのアッパラパーと素のアッパラパーが何か盛り上がっている。
1度負けたものの再挑戦して、無事パッツを倒すことができた。おばさんとふたりで喜んだ。
むこうもちょうどおひらきになったようだ。
みんな家を出る準備をし始めている。おばさんたちも帰るようだ。
おばさん、今日はありがとう。とても楽しかったよ。
「じゃあまた今度ね、えいじくん。
次はグレースっていう子と戦うの?
じゃあ次はもっとグレイトゥッて感じじゃないとダメだからね!」
ちょっと何言ってるか分からないけども。
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今、3か月ぶりにゲーム開いてみたらデータ全部トんでた。