よぉ。『俺、えいじ』だ。

テキスト小ネタを書く、底辺芸人兼ゲーム実況師

水着回にたどり着けない小学生

 

やぁ。久しぶり。

一ヶ月も更新してなくてごめん。

実生活がちょっとバタバタしてたんだ。

 

 

 

 

いや、ホントに。ホントやって。

 

 

じゃあもうサボってたでいいし。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・サボってたよごめん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイオイ、来週、水着回じゃねぇか。」

 

 

小4の僕は「スクールランブル」の次回予告を見ながら思った。

 

 

茶の間のとなりの応接間のテレビはBSが全て映るので、

夕食後はよくここで民放ではやってないアニメを見ていた。

 

 

 

この隣の部屋というのが絶妙で、

茶の間のテレビの音のおかげでこっちの音はあまり漏れない。

何を見てても大音量にしなけりゃ向こうには分からないのだ。

僕の地元は岐阜の田舎で、放送されているアニメが少なかったからとても新鮮だった。

スクールランブルはかつて週刊少年マガジンで連載していた学園モノのラブコメディである。

 

 

それまで、コロコロコミック銀魂くらいしか知らない僕からしたらそれは異世界だった。

 

「夕方にこんなすけべなことしていいん?」

 

と思った。

といっても内容はとてもやさしくて単純にほぼ初めて触れたラブコメがこれだったためにとても刺激が強く感じただけだ。

 

そのスクールランブルの次回予告で愕然としたのだ。

 

 

 

 

来週は…海に行く…

ということはこのキャラたちが水着になる!!

 

 

これは来週は何としてでも見たい。ジロジロ見たい。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ここで障害がある。

このスクールランブルの放送曜日は僕がスイミングスクールに行く日である。

(https://oreshokiteieiji.hatenablog.com/entry/2019/03/15/204951)

 

 

このスイミングスクール、授業が終わるのが18:00

ここから、着替えて出てくるのが18:15

迎えに来てもらった母の車で家に着くのが18:30

そのまま夕飯という流れである。

 

 

 

そして、スクールランブルの放送開始が19:00である。

そこまで無理はないが、なかなかのタイトスケジュールである。

遅い日はちょっと出遅れて、後半からしか見れない日もあった。

 

 

 

来週は何としてでもスクールランブルを丸々30分見たい。

そして親にはバレたくない。

残念な息子だと思われたくない。

 

 

この一週間の半分はこのことを考えていたと思う。

エロの力は偉大だ。

…別にエロくないけども。

 

 

 

 

 

 

 

翌週のスイミングはびっくりするぐらい身が入らなかった。

 

そして、授業が終わった。

18:00ピッタリである。

 

普段はここで、友達のひろと(https://oreshokiteieiji.hatenablog.com/entry/2019/03/15/204951)

とかとダラダラしゃべりながら

シャワーを浴びて着替えるのだが、この日は光の速さで帰り支度をした。

 

 

18:05にはすでにロビーに出ようとしていた。

 

ここで

 

 

あ、しまった

 

と思った。母はいつもの時間に来るからまだ迎えに来てないかもしれない。

 

 

 

 

 

あ、良かった良かった。もう待ってくれている。

 

 

 

 

 

「ただいまー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様ー。えいじ、

今日買い物まだだから帰りにスーパー寄ってってもいい?」

 

 

 

良いわけないだろ。ぶん殴るぞコラ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うん。いいよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、アピタ(スーパー)寄ってくね。

今日の夕飯はハンバーグでーす。」

 

 

 

 

 

 

 

「おー。やったー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ今日!?

しかも、一刻も早く飯食わなきゃいけない今日に限って、ハンバーグて…。

 

 

 

 

 

おわった……

こんな短距離でコケるとは思ってなかった。

 

「付け合わせのパスタ、カルボナーラとたらこどっちがいい?」

 

どっちゃでもいい。もうどっちゃでもいい。身体から力が抜ける…。

カルボナーラでお願いします。

 

 

夕飯が始まるころちょうど19:00ぐらいだった。

 

もっと後だったらまだ見れたのに。

 

 

ああああああ。でもハンバーグ美味い・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

水着回にたどり着いた小学生

 

に続きます。

 

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その後もすぐに…

孤島で誰かと独り暮らし。

 

僕は次の日が休みだったので目覚ましをかけずに寝ていた。

じゅうたん地の床にベッドはなく布団を敷いて寝ていた。

 

大学三年生の夏のある日である。

 

僕は地元の岐阜をはなれ、大阪でひとり暮らしをしていた。

朝10:00頃、暑がった僕はタオルケットを半無意識で蹴って、右足を布団からだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピチョン。

 

右足がピチョンってした。

ピチョンとしたなぁと思って二度寝しようとした。

 

え…?

 

なんだ。右足がピチョンとする日ってなんだ。

飛び起きて僕は唖然とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋が水浸しで寝てた布団が島になっている。

 

どういうこと?どっから水が流れてきている!?

 

べるぜバブと住んでたっけ?おねしょされた?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トイレのタンクから漏れていた。

ホースが外れていたようだ。下水があふれたんじゃなくてマジで良かった。

 

トイレを確認した後、タオルを取って布団に避難して足を拭く。

 

 

 

 

 

飼っているジャンガリアンハムスターのゲージにも水が流れこみそうになっている。

 

オイ、大丈夫?

 

向こうのゲージの島に住んでいるオイと目が合った。

 

いつも、

 

 

「おい、飯だぞ。」

 

「おい、散歩だ。」

 

 

とか呼んでるから『オイ』って名付けた。テキトー。

 

 

 

 

 

何とか向こうの方からスマフォがプカプカやってきたから大家さんに電話した。

40代後半の大家さんでとても優しいおじさんだ。

 

 

「あ、そうですか。そしたら今すぐそちら向かいますね。」

 

 

あまり驚いてなかった。慣れてるようだった。

 

しばらくして業務用のオムツを持った大家さんがやってきた。

 

そうか、なるほどぉ~と思った。でもなんでこの人そんなにいっぱいオムツ持ってんだ。

 

結局、水道屋さんを呼ばずとも大家さんがホースをもどしてくれた。

 

 

オムツでだいたいの部屋の水を吸い取れた頃、もう16:00過ぎになっていた。

大家さんとふたりで一日中オムツを床に押し当てていた。

ホントにありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

とりあえず一息ついた。そういえば洗濯物干しっぱなしだ。

 

取り込んで濡れないように布団の上で畳んでいた。

 

畳もうとしていたチノパンの裾からゴキブリが飛んでいってテレビにとまった。

そして裏側に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はいったいなんて日だ!!

なんだ!なんなんだ今日!!!!

 

 

こんな小峠さんのセリフをマジで叫ぶ日がくるなんて。

最悪だ。ジメジメしてて今の俺の部屋はゴキブリにしたら楽園だろう。

 

いままで2年半住んでてゴキブリなんか見たことなかったのに。

 


ッソが…。

俺、全然ひとり暮らしじゃない。黒くてツヤツヤのやつと一つ屋根の下。

 

居なくなってしまったものはしょうがない。

布団に寝っ転がってパソコンでYOUTUBEを見た。

 

パソコンと布団のすき間をゴキブリがゆっくり歩いてた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!

もうお前にこの部屋あげる!!!

俺がわるかった!!許してくれ!!!

 

 

 

 

 

キングクリムゾンみたいな顔してたと思う。

 

 

叩こうにも良いすき間にいるから殺せない。

くぅ…。

 

ゴキブリは突然高速で走りだし、オイのゲージを経由して本棚のほうに隠れていった。

 

ブロッコリーを食っていたオイは突然真横を走っていった黒いのにメッチャ驚いていた。

そしてバッと俺の方を見て目が合った。

 

「ご主人、今の何でした!?」

 

って顔してた。お前かわいいな。そしてごめん。チーズ少しやろう。

 

その日の夜は怖くてなかなか寝付けなかった。

 

オイは回し車をずっとカラカラやってる。

強心臓だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、大学から帰ってくるとゴキブリは浴槽にいて、登れなくなっていた。

 

俺はめちゃくちゃ悪くニヤけた。

 

 

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無事ころして、治ったトイレに流しました。

水泳の終わりと中学の始まり。

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僕は小太りだが、アザラシぐらい泳げる。
小学生のときにスクールに通い続けていたからだ。


こんばんは。俺、えいじ。だ。

今日はひろとという男の話をしようと思う。
僕がよく遊ぶ地元の友達4人のうちのひとりである。


よしき(ゲームを握って輝いていた、いつかの彼。 - よぉ。『俺、えいじ』だ。)


やすたつ(サボり上手 と 僕の手元には届かないコントローラ - よぉ。『俺、えいじ』だ。)

 

こいけん(優しきアニメサイコ。 - よぉ。『俺、えいじ』だ。)


ひろと

これからよく話に出そうとしている人物を今回で説明しきれるので
次回からはとても気が楽だ。


ひろととは僕の小学校~高校時代の友人である。
今は地元の市役所で働いている。


大学生のときも自宅通いだったため人生で1回も最初の村から出たことがない。
ずっとマサラタウンに住んでいる。

顎がしゃくれ、目がぱっちりして いて、声が高い男だ。
花王の月に似ている。
花王の月が声高いか知らんけど。

そしてひと回り大きいグレーのパーカーを着ていた。
これをカッコイイと思っているらしい。
俺と同じくらいの身長(168cm)で痩せ型なのにLサイズを着る。

 

 

可愛い子でもちょっとキツイのに花王の月がしている萌え袖はドギツイ。
袖から少しだけ出ている指がとても男だ。


上で小学校からの友人と書いてあるが、ひろとと学校が一緒だったのは中学校からである。
小学生時代はスイミングスクールで一緒だったので仲良くしていた。


僕は近くのスイミングスクールに幼児のときから小6まで通っていた。

今はだいぶ泳ぐのが得意でバタフライでザッバザッバ進めるのだが、当時は伸びるのが遅い生徒だった。


ウチのスイミングスクールは水慣れクラスから始まり、1級~14級まである。曜日ごとの各級のクラスは10人程度だった。
1級からクロールの練習が始まり、4級に進む頃には25mをクロールで30秒程度で泳げるようになる。
週一 60分の授業で月末のテストに合格すると上の級に進めるようになるという制度だ。


いつも合格できた日の帰りは母親がご褒美でセブンティーンアイスを買ってくれる。
これがとても楽しみだった。
いつも嬉しくて帰りの車で食べた。
水からあがってすぐにアイスをむしゃむしゃいくので級が上がるたびにお腹をこわした。

バカだから腹痛になろうが“今”食べたい。

 

 




僕は小4の頃6級あたりでひろとと同じクラスになった。同じ学年ということもありすぐに仲良くなった。

このスイミングスクールには指定のブーメランパンツがあるのだが、ひろとはなかなか買い替えずお尻が軽く透けていた。

生地もシルクのようになっている。まったく嬉しくない。

6級に上がったのは僕の方が早くてそこから抜かれつ追いつきつつで8級になった。
8級をクリアするとバタフライまでの4泳法がマスターされる。
9級からは速さを追求する選手コースだ。

自分もひろともここでやめる予定だった。



小6の秋頃、なんとなく今回のテストで合格だろうというとき

「今日、合格すると中学まで別れるねぇー。」

みたいな会話はなんとなくしていた。

今回の25mバタフライのテストも全員終わり、みんな目を洗って、シャワーを浴びた。

この曜日の8級のメンツ、先生が揃ってあとは結果を聞くばかりであった。
ひとりづつ名前を呼ばれて先生から短く結果を聞かされる。いつも短く

「合格!」

とだけ言われるものが2割程度
不合格と改善点を短く話されるものが8割という具合であった。










僕は今回も不合格だった。あとちょっとだったのに…
来月は合格するかな。




ひろとはこの月で受かった。

とても喜んでいた。

この日をもってしばらくひろととはお別れである。

僕は周りがすこし引くぐらい号泣した。パンツ一丁で。

「お"め"て"どー!!」

と連呼していたらしい。目眩がしてあんま覚えていない。
どうせ中1で会うのに。


ひろとは尖ったアゴでケラケラと笑っていた。

親も迎えにきているのでスクールの受付でこの日は別れた。


母親は目を腫らして僕が出てきたから合格したもんだと思っていたらしい。

不合格だったのに母がこの日はアイスを買ってくれた。

今思うと粋だなぁと感じる。そしてしっかりお腹をこわした。絶好調だ。


成長が僕より早いため仲の良い子はみんないなくなってしまった。

次の週を考えると少し憂鬱だ。







 

 











「よぉ。えいじが合格するまでもうちょっとだけここにおるわぁ。」


翌週、海パンに着替えて集合場所に行くと普通にひろとがいた。

カッコよすぎて先週よりも泣いた。

周りの知らんやつらは2週連続でヤバイやつがいると思っただろう。

先週、ひろとは家に帰るまでに今回の合格を無しにしてもらうよう母とスクールを説得していたのだ。



金もかかるし何ヶ月もひろとに居させるわけにはいかないので猛練習した。

ひろとは一度は合格しているので気楽なもんだった。

翌月ひろとと僕は揃って合格して、しばらく別れることになった。

半年後に中学で再会した。


 

そのグレーのパーカーやっぱダサいな。

 

 

 

 

僕は小太りだが、アザラシぐらい泳げる。

 

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あごはツクンツクン。髪はクルンクルン。

優しきアニメサイコ。

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前置きがいつも長いのでさっさと。

 

僕は地元に帰るとよく高校のときの友達5人組で遊ぶ。

 

よしき

(ゲームを握って輝いていた、いつかの彼。 - よぉ。『俺、えいじ』だ。)

美少女ゲーム大好きな彼女持ち。彼女には隠してる。すこし気が弱いが優しい良いヤツ。

 

やすたつ

(サボり上手 と 僕の手元には届かないコントローラ - よぉ。『俺、えいじ』だ。)

高身長、イケメン。準備片付け手伝わないマン。あと実は韓国×日本のハーフ。

 

ひろとこいけんの5人だ。(文字は「」の色)

 

 

 

 

今日はこのこいけんの話をしようと思う。

 

まだ次回もこの5人の説明しなきゃいけないのか。

早くこの説明をせず本題に入りたい。

さっさと片づけてやるぞ、ひろと、こいけんめ。

なんだお前ら。四人も居座りやがって。

 

 

 

こいけんは高校時代からの友人である。

5人でダラダラしてるときいつも少したどたどしく話すよしきが大きく噛んだりすると

 

「んぐぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛」

 

と奇声を上げながら首をしめたり、コンソメのポテチを食った手でよしきのメガネレンズをニギニギするサイコ野郎だ。

 

しかもシラフで。これが進学校の生徒会副会長なのだからホント終わっている。よく選挙勝ち上がったな。

 

まぁ、推薦の選挙演説をしたのは僕だけども。そんときの演説内容は覚えていないけどウケるように頑張った。

結果みんなにすごい笑ってもらえた。

奥で体育の勝川先生が恐ろしい顔で僕を見てた。ふざけすぎた。

 

 

そんないつもこいけんにイジられまくってるよしきが俺とふたりのときは

 

「こいけんはね。マジで良いやつだよ。」

 

といつも言ってくるからその通りなのだろう。俺もそう感じる。心優しいモンスターである。

 

 

こいけんとの初対面はよしきによる紹介だった。

高1のとき僕はみんなと別のクラスだったのだが、こいけんと同じクラスだったよしきが

 

「俺のクラスにすげぇアニメ詳しいやついるから来ない?」

 

と休み時間にウチのクラスにきた。へぇ~と思って会いにいったのが始まりである。

実際1年後みんなでYOUTUBEの「アニソンメドレー500曲!!」みたいなのを流しながら、知ってるアニメが何本あるかみたいなことをした。

やすたつが180程度

 

よしきとひろとが280程度

 

僕が320程度

 

こいけんは487本だった。お前はなぜコミュ障でも引きこもりでもねぇんだ。時間の絶対数は同じはずなのに。

 

その動画を見ながら色々そのアニメのあらすじとか聞いていた。

 

「知らない?『吉永さん家のガーゴイル』。」

 

「知らねぇよ。なんだよそれ。ペット?タイトルでもうオチてるじゃねぇか。」

 

「知らないのか。面白いのに。」

 

「タイトルでもうだいたい内容は分かるしもういいよ。どうせなんかモンスターなペットの話でしょ?」

 

「うん。まぁ、そうだよ。吉永さんが商店街で福引引いたら三等のガーゴイルを当てる話だよ。」

 

 

 

超面白いじゃねぇか。

 

そんな感じの優しくて面白いヤツである。

ときどき夜に冷蔵庫の中身を持って、

 

「ごめん!えいじ!電気止められちゃったから今日泊めてくんない?」

 

って家に来てた。相変わらずぶっ飛んでるな。

でも今はちゃんと生活できてるから安心して。

 

 

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ちなみにこいけんはフィリピン×日本のハーフ。

おばさんとマリオゴルフ。

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みなさんは人生で一番初めに買ってもらったゲームを覚えているだろうか。

僕は結構鮮明に覚えている。

 

 

ゲームボーイカラーのソフトマリオゴルフGBである。

まぁ、上の画像で出てるから「だろうね。」って感じだよね。

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ゲームボーイカラー 年下の人は知らないかも知れないので一応

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たしか幼稚園の年長のときに父親に買ってもらった。おじが何かゴルフのゲームを持っていて、それを見ていたら自分も欲しくなったのだ。

 

そしてなんと24歳の現在もこのゲームボーイカラー版のマリオゴルフをときどきプレイしている。もちろん全てのコースを熟知している。

 

このマリオゴルフは主人公を育成していくスタイルのゲームである。

↑の画像のマリオ以外の4人のキャラクターから自分を選び、練習を重ねてさまざまな強敵と戦うのだ。

終戦ではマリオ、ルイージ、ピーチなどのおなじみのキャラクターたちとのツアーに挑める。まぁ、僕はもう軽く3桁はフルボッコにしている。

 

僕の使っている画像右上の主人公、えいじは12歳である。

初めはドライバーで200ヤードしか飛ばなかったのが、5歳から20年かけて710ヤード飛ぶようになった。

ゲーム内では歳をとらないのでえいじは12歳で、710ヤード飛ばせる。

実際にこんなやついたらゴルフはクソつまらないだろう。

どんな大会でもたった12歳の僕が優勝する。

いつも40打程度で18ホールまわるので2位に絶対に15打は差がつく。

えいじは『プレーオフ』など知らずに死んでいく。

 

本気出すとPar5のホールのティーショットでグリーンを超えてOBに出てしまうというアラレちゃんみたいな性能をしている。

全てのホールがホールインワン狙いだ。

3打かかるホールなどほとんどない。

400ヤードあたりで止めとけば良かった。モンスター過ぎて使いづらい。

いつも1打目からアイアンである。僕のドライバーはもう錆びてるだろう。

優しく握手しようとしただけなのに相手の手を握り潰してしまう。

ゲーム内の僕は心の優しいバケモノになってしまった。

ボクハタダミンナトナカヨクシタイダケナノニ・・・

 

※Par5.…5打で穴に入れるのパーになるホール

ティーショット….ホールの第一打目

 

 

 

今回も前置きが長くなってしまった。


その日は父方の親せきが家に集まっていた。
僕はまだ5.6歳だったと思う。

応接間でほろ酔いのおじさん達が楽しそうにしゃべっている。

幼児の僕は必然的にとてもヒマなので隅っこで買ってもらったマリオゴルフをしていた。
僕には歳の近い親せきがひとりもいないのだ。

すると見かねた名古屋に住んでるおばさんが僕をかまいに来てくれた。
おばさんは僕の祖父の妹さんなので大叔母さんなのだが、僕はそう呼んでいた。

「えいじくんー、何のゲームしてるのー?」

マリオゴルフ!」

「そうなんだ!おばさんにもちょっと見せてみなさい!」

僕は最初のボスキャラである「パッツ」というキャラクターとサシの18ホールで対決していた。

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パッツ 最初のボスキャラ

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グレース 2番目のボスキャラ

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ティニ― 3番目のボスキャラ

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ジーン 4番目のボスキャラ コイツを倒すとマリオたちとプレイできるようになるぞ


その様子をホロ酔いのおばさんは笑顔で眺めている。優しい。

最近はウチの冷蔵庫の消費期限ギリギリのものを

「これ、もうちょっとでダメになっちゃうじゃない!食べちゃいましょ。」

ってかっぱらっていくクレイジーなところもあるけども。
でも気にかけてくれて、色々とゲームについて質問をしてくれる優しいおばさんである。

敵キャラのパッツが第8ホールあたりでダブルボギーを出した。
それを見たおばさんは


「あー、ダメじゃないの。パッツー。
そんなパンツー...みたいな感じじゃえいじ君に勝てないよねぇ!
もっとパンチィって感じでこないと!」





 

 

 

 

 



ちょっと何言ってるか分からないけど優しいおばさんだ。

幼児の僕もアッパラパーなので10%も理解出来てないのにまっすぐ、

「うん!そうだねー!」

って返した。ホロ酔いのアッパラパーと素のアッパラパーが何か盛り上がっている。

 

1度負けたものの再挑戦して、無事パッツを倒すことができた。おばさんとふたりで喜んだ。


むこうもちょうどおひらきになったようだ。

みんな家を出る準備をし始めている。おばさんたちも帰るようだ。

おばさん、今日はありがとう。とても楽しかったよ。

 

「じゃあまた今度ね、えいじくん。

次はグレースっていう子と戦うの?

じゃあ次はもっとグレイトゥッて感じじゃないとダメだからね!」

 

 

 

ちょっと何言ってるか分からないけども。

 

 

 

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今、3か月ぶりにゲーム開いてみたらデータ全部トんでた。

 

 

サボり上手 と 僕の手元には届かないコントローラ


 

人間が5人も集まるとどうしても相対的に色々な優劣ができてしまう。


単純にルックスが整ってるやつ。
性格が良く、人付き合いのうまいやつ。
勉強ができず、偏差値の低いやつ。
運動神経が悪くスポーツが苦手なやつ。
それは相対的に出てしまうものなので仕方がないものである。






そんな相対性とは一切関係なく「やすたつ」という男はひどい。
みんなで何かの準備をしているときにパッと見ると平気でパーラメント吸ってる。
なんなんだコイツ。良いもん吸ってんな。

やすたつは中学~高校時代の友人で1個前に書いた、
よしき(ゲームを握って輝いていた、いつかの彼。 - よぉ。『俺、えいじ』だ。)
こいけん、ひろと、やすたつ、僕の5人組で良く遊んでいた。
24歳になった今でも良く呑みに行ったりしている。


5人集まればうまくサボるやつがひとりはいるもので、やすたつは直球ド真ん中のそれだった。

160km/hは出ている。サボり界の大谷翔平

今日はそんなやすたつの話をしようと思う。
細かい話まで書くと手から出血してしまうほどあるので名刺代わりの話をいくつか書こう。


例えばみんなでバーベキューをしようとなった場合、準備、片付けは基本手伝わない。
この「基本」というのがやらしいところで指摘されたときに言い返せる程度には済ますのだ。


「うちわで少し火を扇ぐ」  


程度はする。
こうされると指摘した方がみみっちいような空気になる。神業だ。


年1回くらいのペースで僕たち5人は旅行に行くのだが企画、買い出しにはまず参加しない。

だが旅行当日は皆勤賞でやってくる。しかも遅刻して。起きろ。
楽しみにしていたのだろう、とても高いテンションでキラキラの瞳でやってくる。

目のハイライトをサインペンで塗ってやろうか。

しかしやすたつはこの5人の中で1番異性にモテる。身長は180cm以上で顔も良く根明かだ。

これがやすたつの「やすたつ 」に拍車を掛けているのかもしれない。

許さん。やすたつとはそんな男だ。

 



高校生の頃、僕たち5人は良く『大乱闘スマッシュブラザーズX』で遊んでいた。

任天堂の人気キャラクターが勢揃いでみんなでシバキあうバトルロワイヤルなゲームだ。

最大4人で遊べるゲームでWiiのソフトなのだが、ゲームキューブのコントローラでプレイしていた。

 

学校から1番近かったため、遊ぶ時はたいてい僕の家に集まっていた。
家に着くとまず僕は飲み物の準備をする。
そうすると、よしきとこいけんがテキパキとゲームを立ち上げていく。

その隣でひろとは僕が出した大きいサイズのポテチとかをパーティ開けしたりしている。

やすたつは今開いたポテチをひと口食べてガラケー糸通し(ゲーム)をしていた。


僕の家の4つのコントローラは中古で買ったまぁまぁ使いふるされたもので、

ひとつは完全にアナログスティックが反応しなくなっていた。

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ゲームキューブのコントローラ

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アナログスティックはここ。




なので僕は新しくひとつ買い足しておいた。
つまり、

中古で使い古されたコントローラ×3
新品のコントローラ×1


があることになる。

この新品の感度ビンビンなコントローラで遊べると思うとワクワクしていた。

ポテチからみかんに興味が移行していたはずのやすたつはいつの間にかノーマークの新しいコントローラを握っている。
僕たち4人は完全に作業に没頭していて虚をつかれた。


僕たち5人に対しゲームが最大4人プレイなのでどうしてもドベが交代していくかたちになる。
飲み物を出したり、家の事を色々していて出遅れた僕は初めの試合は見ているだけだった。
しかし1試合3分程度でおわるのですぐにコントローラはまわってきた。
4位だったこいけんと交代だ。こいけんからコントローラを受け取った。

白熱してきて高校生らしくゲームしながらギャーギャーと騒ぎはじめた。
次はひろとが4位だったのでまたこいけんと交代した。





----1時間ほどして気がついた。やすたつは1回も4位になっていない。

よくよく考えるとおかしい。このゲームの純粋な強さを比べると

 



僕>よしき≧ひろと>やすたつ>こいけん

である。少なくともこいけんがいない試合は4回はあった。
そこで自分が「見」にまわったときはやすたつのキャラクターの動きばかり注目して見るようにしてみた。













全然闘わねぇこいつ。

 

うまくこいけんとひろとが殴り合っているのを悟られないように眺めていて、生き残ったフラフラのひろとをシバきまわしている。黒田官兵衛か。きさま。

常にギリギリのところで3位をかすめ取りずっとプレイし続けている。
結果俺の手元には永久に新しいコントローラはまわってこない。
みかんイジった手でアナログスティックこねくるな。

このゲームは基本大人数で遊ぶゲームなのでひとりのときに起動することはほとんどない。
よって全体の8割はやすたつがあのコントローラを握っていたと思う。
今は遠くからでもだいたい見分けられる。

アナログスティックのあたまがみかんで黄色くなっているからだ。
食べるのに手間取るみかんをむしゃむしゃいけるのはヤツだけだ。


 


中古で買ったコントローラと新調したコントローラの差がなくなってきたころ、やすたつはあまり選り好みをしなくなった。

 


買ってから2年ほどして『新品』のコントローラは手元に帰ってきた。

「帰ってきた」というか初めまして。僕が主人だ。よろしく。

 

 


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みかんの白い皮の部分残すな。片付け面倒なんだよ。

ゲームを握って輝いていた、いつかの彼。

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「いや、別にHなシーンを見るためにエロゲーをしてるわけじゃないからな!」



と語るよしきの瞳はとても澄んでいた。ヨダレふけ。

エロゲーとはゲーム内にいかがわしいシーンがあったりするバッキバキに18禁のゲームのことである。

 

よしきとは小学校~高校時代の友人のことで、幼い頃からよく遊んでいた。

小学生の頃はしょっちゅうよしきの家のリビングでゲームをしていた。

少し後ろではふたつ年下のよしきの弟が一生懸命自分の足の親指の爪を噛んでいて、よしきのお父さんはコンロで蜂の巣から蜂の子を炙り出していた。地元の珍味である。
ボウルには炙り出された小さい幼虫みたいなのがうじゃうじゃしていて、そのとなりでは飼っている柴犬が落ちた蜂の子を拾って食っている。今思うと地獄絵図だ。

 

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蜂の子ってこんなん。


よしきは誰にでも優しくて、みんなとまんべんなく仲が良いやつだった。
そんなよしきは中学あたりからアニメ、マンガ、ゲームなどのヲタクの鱗片を見せ始め、高校時代には立派なエロゲマスターになっていた。なんなら周りにそう呼ばれていた。とてもエロゲー美少女ゲームに詳しく、専門誌(?)も熟読しているようだった。

 

高校生の頃、僕とよしきは友達5人組でよく遊んでいた。

こいけん、やすたつ、ひろと、よしき、僕という5人なのだが他のメンツについてはまた今度に書こうと思う。

よしきがエロゲーについて語るときはとても熱く、とても澄んだ目をしていた。聞かされる僕たちは鉛筆で書いたように黒い目をしていた。

そして一文目にもどるのだ。よしきは続けた。

 

「俺は全然いかがわしい気持ちでエロゲーしてないんやって。なんならプレイしているときに感動して何回も泣いたことがある。だからまったく汚れてはない。」

 

「てことはそういうときにひとりで××なことはしないってこと?」

 

「・・・・・。」

 

おい、黙るな。油汚れだお前は。

と言いつつも実際は僕たち4人もヲタクの気があるので笑って話を聞いていた。

とても熱く語ってくるので

 

「じゃあ、少し僕にも貸してくれん?」

と聞くと

「んー…すぐに返してくれるならいいよー。」

 

と少し渋った顔をした。

そして一番気に入っているという「ましろ色シンフォニー」と「WHITE ALBUM」

を貸してもらった。

結果、一回も起動すらしなかった。すまん。

 

 

 

―――月日は流れて僕たちは大学三年生になった。

 

僕は大阪の大学に通っていてひとり暮らしをしていて、よしきは名古屋の大学に通っていたため実家住まいだった。(地元は岐阜の東濃。)

 

春休みになり、僕は地元に帰るため大阪から名古屋まで高速バスに乗り、名古屋からは実家の最寄り駅まで電車で向かうという段取りだった。

しかし乗り継ぎに手間取り終電を逃してしまい、最寄りから8つくらいはなれた駅で夜中に立ち往生してしまった。

5人のグループLINEで旨を伝えると、よしきから

 

「それじゃあ、今から迎えにいくわー。」

 

と返事がきた。相変わらずいいヤツだなぁと思った。上でヒドイこと書いてごめん。ラーメンおごるわ。

よしきが車で40分くらいかけて迎えにきてくれた。

 

「やぁ。」

 

「夜遅ぉにすまんね…。」

 

と短く言葉を交わしたあと、ラーメン屋に寄ってから地元に向かった。

 

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 結論から言うと、よしきはもうあの頃のよしきではなかった。

 

車の中ではずっとBIG BANGがかかっている。おい、どうした。なんかピコピコしたアニソンのヤツ流せよ。何ガッツリ覚えてんだ。歌うな。全然ワオ、ファンタスティックベイビーじゃない。

僕はジャブのつもりでニヤニヤしながら

 

「もしリアルで二次元のキャラと付き合えるなら誰にする?」

 

という童貞力の高い質問をぶつける。しばらく悩んでいるので僕は少し安心した。趣味が少し変わっただけであの頃のよしきだ。

 

「うーん・・・・でも・・・結局、作品内にその娘の理想の男がいるからなぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

おい。おい。おい。

知ってるよ。お前の童貞力は死んだのか。

だいたいで答えとけよ。

別に俺は戦場ヶ原ひたぎとかを実際に召喚できるわけではねーよバーカ!!!

 

…彼には彼女ができていた。バイト先のひとつ年上の女性と付き合っていた。

 

地元で久しぶりにいっしょに遊んでみると美味いハンバーガーを出してくれる隠れ家的なカフェとかメッチャ知ってる。なんだコイツ。なんだこのでかいハンバーガー。インスタ映えだ。

 

「ここのハンバーガーすごい美味しいでしょ?」

 

 

 

うめぇよバカ。

 

あの頃のよしきはいなかった。

あの頃の透き通った瞳でゴリゴリの猥談を披露くれたよしきは死んだのだ。

 

借りたゲーム2本は今も僕が持っている。

でも

 

「どうなってる?」

とか

「いいかげん返せよ!」

 

とか一切言ってこない。

 

 

 

『彼』には必要ないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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こいけんとふたりのときこの話で3時間も呑めた。